使用する建材によって、空間の演出が大きく変わる建築物。なかでも出隅・入隅のコーナー部分は、納め方ひとつで意匠性が大きく変わる、こだわりの出やすい箇所です。
今回は、コーナーを納める際に用いられる加工方法「トメ加工・トメ接着」について、そのメリットや、役物タイルとの違いについてご紹介いたします。
トメ加工とトメ接着とは
トメ加工とは、平物タイルのコバ(※)を45°にカットする加工のことです(「留め加工」と表記されることもあります)。このトメ加工をした2枚のタイルを接着し、コーナー用に仕上げることを「トメ接着」、仕上がったタイルを「トメ接着タイル」といいます。出隅・入隅の納まりに用いられ、役物タイルの代わりとして選ばれることもあります。
※コバ:タイルの側面のこと
コーナー(出隅・入隅)の納まりと仕上げの種類
タイルの出隅・入隅の納まりは、大きく分けて、平物のみで納める方法(勝ち負け)、トメ接着タイルを使う方法、役物タイルを使う方法の3つです。
使用用途や目的に合わせて選ぶことで、空間の意匠性を高めることができます。その効果は特にコーナー部分に顕著に見られ、仕上がりがタイル建築物の印象を左右すると言っても過言ではありません。
タイルの豆知識:「勝ち負け」とは?
平物タイルだけで出隅・入隅を納めると、角で2枚のタイルが出会います。このとき、どちらのタイルを角(ツラ)まで張るかを決める納め方を「勝ち負け」といいます。
タイル表面目地下地※真上から見たイメージ(赤枠=該当するタイル)
トメ接着のメリット
トメ接着は、平物タイルでコーナー(出隅・入隅)を納める際の課題を解消し、意匠性を高められる方法です。主なメリットは次の2点です。
■ 意匠性が高い
平物の勝ち負けで納めると、出隅でコバが見えてしまいますが、トメ接着では、トメ加工した45°の面を接着してコーナーをつくるため、コバが目につきにくく、出隅でも釉面のみが見えます。
■ コストを抑えやすい
役物が特注になる場合でも、トメ接着は平物タイルを加工して対応できるため、特注の役物と比べてコストを抑えやすくなります。価格はタイルの種類や数量によって異なりますので、お問い合わせください。
なお、トメ加工・トメ接着は後加工となるため、納期や数量、価格、対応できるタイルの種類・サイズ・厚みは、ご依頼の内容によって変わります。まずはお気軽にご相談ください。
トメ接着と役物タイルの違い
コーナーに使うタイルとして一般的なのは、コーナー用に成形された役物タイルです。トメ接着は、その役物タイルとは製造・加工方法も仕上がりの印象も異なるコーナー材です。ここでは、トメ接着の特徴を、役物タイルとの違いから整理します。
コーナーの仕上がりを比べると、出隅・入隅のどちらも、役物タイルは角に丸みのある曲線で納まり、トメ接着タイルは45°にカットした面を接着するため、角がシャープな直角に仕上がります。
■ 比較表
| トメ接着タイル | 役物タイル | |
|---|---|---|
| 製造・加工方法 | 平物タイルのコバを45°にカット(トメ加工)し、2枚を接着 | コーナー用に成形・焼成。施工箇所に合わせて特注製作 |
| コーナーの見え方 | シャープな直角に仕上がる | シームレスで滑らかな曲線 |
| 色・風合い | 平物タイルと変わらない | 焼成時に釉薬が流れ、平物タイルと色が変わる可能性がある |
納まりは、タイルの種類や施工箇所によって適した方法が変わります。迷われた場合は、仕様が固まる前の段階でも、お気軽にご相談ください。
トメ加工・トメ接着をご検討の方へ
エクシィズでは、平物タイルにトメ加工を施し、トメ接着タイルに仕上げることができます。役物のラインナップがない製品や、役物を特注で製作する必要がある製品でも、トメ接着なら出隅・入隅を納められる場合があります。
トメ加工は、ほとんどのタイルに対応できます。ただし、方形以外のタイルや、一枚の面積が小さいタイル、厚みが薄すぎるタイルは、加工できない場合があります。
対応できるタイルの種類やサイズ、納期、数量、価格は、ご依頼の内容によって異なります。
使用予定のタイルや施工箇所が決まっていれば、あわせてお知らせください。
まとめ
トメ接着は、平物タイルのコーナーに起こりやすい「勝ち負け」によるコバの見えを抑え、意匠性の高いコーナーに仕上げられる加工方法です。役物タイルとは、仕上がりの印象や、色・風合いの出方が異なります。コーナーの仕上がりのイメージに合わせて、納まりをご検討ください。
エクシィズでは、平物タイルにトメ加工を施し、トメ接着タイルに仕上げることができ、設計者様のビジョンをカタチにするための手法をご提案しております。
納まりや仕様のご相談は、ぜひお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。