2026年4月28日〜5月3日の期間、タイ・バンコクの「IMPACT Challenger Hall」にて、東南アジア最大級の建築建材総合展「architect'26」が開催されました。
現地に赴いたスタッフの視点から、東南アジア特有の住宅事情や、高温多湿な気候ならではの「タイル文化」、そして現地市場におけるジャパニーズタイルのポテンシャルについてレポートします。
現地の「タイル文化」と建築事情
日本の「建築・展示会」が主に設計士やバイヤーを対象としたB2Bの商談の場であるのに対し、バンコクの「architect'26」は一般客が全体の約6割を占めるという、独自の活気に包まれており、建材からインテリア、電化製品まで網羅する幅広いジャンルの出展がある、プロ向けでありながらも、一般客も楽しめる「ライフスタイル展」のような多様性を感じる空間となっていました。
年間を通じて気温の高い亜熱帯気候のアジア圏では、ひんやりとした質感でメンテナンス性に優れたタイルが、住宅や店舗の室内床として愛用されており「タイル文化の定着」を強く感じました。実際、ブースに立ち寄られた方々からも「室内床に施工したい」という具体的な検討の声を多数いただいております。
タイ国内で流通している一般的なタイル事情についても気づきがありました。現地製品の多くは、ローラーハースによる大量生産の「乾式タイル」がメインのようで、メーカーによっては価格が日本製タイルの3分の1程度の価格帯の製品も見られました。
その反面、日本の伝統的な「湿式タイル」や、結晶釉・窯変釉(ようへんゆう)のような「1枚ごとに異なる繊細な表情」を持つプロダクトは現地ではほとんど知られていません。安価で均一な量産品が市場の大半を占めているからこそ、私たちが強みとする素材の奥行きや意匠性は、現地において明確な差別化要素になると実感しました。
デザイナーの評価と「WA-KEI」のタイル
今回の出展において、「日本がタイル生産国であることを初めて知った」という個人のお客様への認知拡大に加え、現地の設計士・デザイナー層からは、非常に高い関心をお寄せいただきました。
グローバル企業や著名ブランドのプロジェクトを数多く手がける、デザイナーの目に留まり、具体的な引き合いへと繋がったことは今回の大きな収穫です。彼らが求めるのは、量産品にはない「ナチュラルな質感」や、手仕事を感じさせるクラフト感。
単なる「床や壁を覆う建材」としてのタイルではなく、空間そのものの格を上げ、日本・アジアらしい文化や風景を醸し出すプロダクトへの強いニーズを実感しました。
こうした「空間を引き立てる建材」の提案は、日本の美意識を世界へ発信する弊社の海外向けタイルブランド「WA-KEI(ワケイ)」が最も重視している領域です。
単なる仕上げ材の枠を超え、空間全体に調和と深い品格をもたらす「WA-KEI」のプロダクトは、最先端の店舗や商業プロジェクトを手がけるトップデザイナーたちのニーズとも非常に親和性が高いと実感しました。
会場での反応を見ると、装飾性の強い立体的な3Dタイルよりも、フラットでありながら素材そのものに「無釉タイル」に人気が集まっていました。
今回、現地で高い関心が寄せられた以下のプロダクトは、海外向けブランド「WA-KEI」のコアアイテムであると同時に、国内の建築・インテリアプロジェクトでも広くお取り扱いしている製品です。
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・安土無釉(あづちむゆう):現地の量産品にはない「無釉ならでは色幅」が、本物志向のデザイナーのニーズに合致。
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・暁(あかつき): 湿式タイルに特有の土のぬくもりと、リサイクル原料(溶融スラグ)による重厚感が、現地のフラットな量産品との明確な差別化に寄与。
まとめ
今回出展した「architect'26」は、認知拡大にとどまらず、店舗や住宅においてジャパニーズタイルを求めている「ターゲット層」、そして私たちの海外ブランド「WA-KEI」の進むべき方向性を再確認する機会となりました。
言葉や文化は違えど「心地よい空間を作りたい」という想いは共通しています。今回の展示会での出会いを起点に、現地ショールーム(gifuto)との連携やコミュニケーションを強化し、グローバル市場における「素材と空間の価値」の提案を加速させてまいります。
海外プロジェクトへの対応はもちろん、国内の設計士・デザイナーの皆様に向けたサポート体制も整えております。質感や釉薬による繊細な色合いをお手元でご確認いただけるよう、無償でのサンプル提供も行っておりますので、どうぞお気軽にコンタクトフォームよりお問い合わせください。
※一部製品は有償にて承ります