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2023.08.18

【目地のトリビア】意外と知らない「目地」のこと

タイルの豆知識
【目地のトリビア】意外と知らない「目地」のこと

タイル施工に必要不可欠である「目地」。単にタイルの隙間を埋ているだけではありません。目地材には「明確な役割」があります。

今回は、意外と知られていない目地込みによって得られる効果や、目地のパターン、目地幅の決め方についてご紹介します。

安全と耐久性を支える「目地の3つの役割」

目地込みにより整然と配置されたタイルは、清潔感のある印象を受けます。タイル同士を突きつけて施工する「ネムリ目地」によるデザインも魅力的ですが、建築物の「安全性」と「耐久性」を維持し、より長くタイルを楽しむために、弊社は「目地込み」をお薦めしております。

  • 目地材を使用しないネムリ目地(眠り目地)
    使用タイル:シルバ

  • 目地込みにより、タイルの美しいシルエットが際立ちます。
    使用タイル:ガラスモザイク

目地込みを行うことでタイルや建築物を守るためのさまざまな効果が得られます。安全かつ大切にタイルをご使用いただくために、とくに重要な目地の役割を3つ紹介します

  • 役割①:落下事故を未然に防ぐ

    目地込みを行うことで、直射日光による貼り付け材(接着剤)の劣化を防ぎます。接着剤の劣化によってタイルの剥離や落下による怪我や事故を防ぐために、あらかじめ危険を回避しておくことが大切です。地震が多発する日本では、目地込みによってタイルの落下を防ぐことが重要です。

  • 役割②:緩衝材

    目地は、タイルの緩衝材としての役割も担っています。下地の収縮・膨張などが直接タイルに伝わるのを和らげ、タイルの剥離や欠けを防ぎます

  • 役割③:寸法誤差の調整

    焼き物らしさが特徴的な「湿式タイル」は、焼成により収縮やゆがみが生じやすく「寸法誤差」が出ることがあります。

    目地込みによって、「タイルの魅力」を損なうことなく寸法誤差を調整しながら、タイルのシルエットの美しさを引き出します

目地幅はどう決める?基準となる「寸法許容差」

タイルの目地幅は、主に「寸法許容差」を基準として決められます。寸法許容差とは、日本特有の焼き物らしさのあるタイルを生産するために、JIS規格で認められている寸法誤差のことです。

寸法許容差と基準単位:mm
項目 製品寸法
~50 51~105 106~155 156~235 236~305 306~455 456~605
長さ及び幅 ±0.8 ±1.2 ±2.0 ±2.4 ±2.8
厚さ ±0.7 ±1.2
ばち ±1.0 ±1.4 ±1.6 ±2.0 ±2.4
反り 面反り - ±0.6 ±0.8 ±1.0 ±1.2
ねじれ - ~0.5 ~1.6 ~0.8 ~1.0
辺反り - ±0.6 ±0.8 ±1.0 ±1.2
側反り - ±0.8 ±1.2 ±1.6 ±2.0
直角性 - ±0.8 ±1.2 ±2.2 ±2.4
役物の角度(°) 90±1.5

※日本工業規格 セラミックタイル(JIS A 5209 2014)より抜粋

【目地幅の例】150角タイルの場合

例として、150角タイルの目地幅を考えてみます。このサイズの「寸法許容差は±2.0mm」と定められています。

タイル2枚分の最大誤差4mmと+アルファを考慮して「5mm目地程度」で施工すると、タイルの納まり良く、美しく貼り付けることが可能です。

デザインの幅を広げる「基本の目地パターン」

さまざまな役割を持つ目地ですが、目地割を工夫することでタイルの見え方や空間の印象を大きく変えることも可能です。ここでは、代表的な目地パターンを紹介いたします。


  • 通し目地(いも目地)

    スタンダードな目地のパターン。タイルの縁に合わせて、一直線に目地を通します。芋の根のように規則正しいラインであることから「いも目地」とも呼ばれます。

  • 馬踏み目地(破れ目地)

    タイルを上下で互い違いに貼り付けるパターン。破れ目地とも呼ばれます。 通し目地と比べ、直線のずれが目立たないため施工がしやすいといった利点があります。

  • 四半目地

    角タイルを斜め45°に貼り付けるパターン。端部に使用するタイルはカット等の加工が必要な場合があります。

  • やはず張り(ヘリンボーン)

    二丁掛け等のボーダータイルを矢筈模様に貼り付けるパターン。連続したV字型が、魚の骨に似ていることからヘリンボーンとも呼ばれます。

紹介したパターンは、国内外のさまざまな場所で見ることができますので、タイルを使用した建築物を見かけた際は、どのパターンで貼られているか注目してみてください。

まとめ

タイルの目地は、単にタイルの隙間を埋めるためのものではなく、建築物の安全性や耐久性を高める「機能」と、目地幅やパターンによって空間の表情をコントロールする「意匠」の両面を支える重要な要素です。

今回ご紹介した目地幅やパターンの工夫に加え、施工時の目地の入れ方(工法)、そして目地材の種類やカラーをトータルで計画することが、理想の空間を仕立てるための鍵となります。

「このタイルに最適な目地幅やパターンはどれか?」「イメージ通りの空間にするには、どの目地材を選べばいいか?」など、目地設計に関するお悩みはございませんか?

エクシィズでは、タイル・石材のプロフェッショナルとして、目地・副資材の選定から、複雑な目地パターンのご相談まで幅広くサポートしております。お客様のプロジェクトを成功に導くご提案をいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。