5/27~5/29の期間中、中東最大級のインテリア見本市「INDEX」に出展。湿式製法や釉薬のゆらぎといった国産タイルならではの魅力に、多くの来場者からの注目が集まりました。

海外市場への可能性と手応えを強く感じた展示会となりました。 今回は、展示製品や現地で得た気づき、今後の中東市場への展望についてお伝えいたします。

展示会で感じた手ごたえ

今年も、弊社は中東最大級のインテリア見本市「INDEX」へ出展するため、ドバイへ赴きました。気温は約40度、湿度は70%という厳しい気候の中、熱気あふれる展示会場では世界中のバイヤーやデザイナーが集結。

会場全体では家具や観葉植物のブースが中心で、タイルの出展は少数派。日本からの出展企業もあり、いくつかの家具メーカーのブースが見られました。

  • 愛知県の家具メーカー「source」
  • Bagnodesignによるタイルシリーズ「HOKKAIDO」

弊社は、在庫製品中心に展示。訪れた来場者から「クラフト」「ハンドメイド」といった言葉が多く聞かれ、海外の来場者から日本のタイルに対する関心の高さを感じました。

その内の数社から「ぜひ扱いたい!」との声をいただき、具体的な価格や納期を尋ねられることもあり、確かな手応えを感じた出展となりました。

  • 全国タイル工業組合ブース(エクシィズ:写真左)

特に注目を集めたのが、弊社製品「太鼓 」。湿式成形による形状と大胆なムラのある色合いに足を止める方が多くいらっしゃいました。

また、メタリック釉を使用した色彩もご提案している「 ブリエ」も好評で、平物タイルではなく、立体感や陰影のあるタイルに注目が集まっていることを実感しました。

「クラフト感」と「日本らしさ」が武器に

今回の展示を通じて改めて感じたのは、「日本らしさ」への海外からの関心の高さです。日本特有の「釉薬のムラ」や、「ロットによる微妙な色差」、長い焼成時間など、手作り感を伴う風合いに「クラフト感」「美しさ」といった価値を見出す方が多く見受けられました。とくにドバイでは、こうした不均一さや自然な揺らぎが新鮮に映るようです。

  • 触れることで、その魅力を体感していただきました

一方で、金彩やモスク模様といった中東の伝統的意匠にはあまり反応がなく、「目新しさがない」との声も聞かれました。むしろ、日本をモチーフにした内装デザインを手がける建築家も多く、ジャパニーズタイルをはじめ、前回のブログでもご紹介したゼリージュや、有孔ブロックといった要素にトレンドの兆しを感じました。

弊社取扱「有孔ブロック」:ブリーズブロックII

  • 会場では「有孔ブロック」を目にする機会が多くありました
  • その他「ゼリージュ」も多く見られました

製品に興味を持ってもらうためには、「見た目の魅力」がまず重要であることを痛感しました。ビジュアルで惹きつけることができなければ、製法やクラフトマンシップといった背景には目を向けてもらえません。映像や写真、SNSを活用して「見せ方」をさらに工夫する必要がありそうです。

実際、「見た目が良くないと興味を持たれない」という声もあり、まず“第一印象”で惹きつけることが重要です。そのうえで、クラフトマンシップや製法の丁寧さを伝えていくことが販路拡大へのカギとなりそうです。

今回の展示会を通じて見えてきたのは、「日本らしいタイル」のニーズは確実に存在するということ。そして、サウジアラビアには数多くの案件が動いているとの情報も得ました。現地の建築デザイナーの中には、「日本をモチーフにした店舗づくり」を手がけている方も多く、国産タイルの需要は、さらに高まりそうです

まとめ

国産タイルは、丁寧なものづくりと独特の素材感・表情によって、世界の中で確かな魅力を放っています。INDEXでの反応は、国産タイルが持つ製品力の可能性を再認識するきっかけとなりました。

今後は、ドバイだけでなく、サウジアラビアを含む中東全体を視野に入れた営業展開や情報発信が必要です。現地とのリードタイム感の調整、ビジネスパートナー探し、情報提供の方法など、課題はありますが、確かなニーズがある今だからこそ、新しい一歩を踏み出す好機と捉えています。

中東という新たな市場においても、国産タイルのクラフト感や個性を求める建築家やデザイナーに確実に届いています。これからも国産タイルの魅力を発信しながら、さらなる販路拡大を目指していきます。

エクシィズは、無償でサンプルをお送りしております。ぜひ一度お手に取って、質感や釉薬による繊細な色合いをお確かめください。サンプルをご希望の方は、コンタクトフォームよりお問い合わせください。
※一部の製品については、色見本のみ無償とさせていただいております。あらかじめご了承ください。